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福禄寿図(無銘)

商品番号:TB-077

鐔 江戸後期 桐箱入

18,000円

撫丸形 鉄変化地 高彫 毛彫 金銀象嵌色絵 角耳小肉(土手耳風) 両櫃孔

縦:9.60cm 横:8.90cm

切羽台厚さ:約0.35cm 耳際厚さ:約0.50cm 紋部厚さ(最大):約0.66 cm 重さ:205.59g

これを福禄寿として紹介して良いのか躊躇します。このご老人、福禄寿や寿老人に付きものの杖、経巻、鶴(もしくは鹿)がどこにも描かれていないのです。代わりに波濤と流木らしき物だけ・・・ですが帽子をかぶったこの姿、他に当てはまる人物が思いつかないので、強制的に福禄寿という設定で・・・

しかし、なんですね、福禄寿の身の丈は三尺といわれますが、頭が長いとはいえこのデフォルメは三頭身。まるでゲームに登場するキャラクター・・・河岸を徘徊する仙人といった雰囲気です。いや待てよ、なんとなく有名なアニメに登場する「かおなし」にも似ているような・・・もう私の中では奇異な愛嬌の目でしか見られなくなっています。むふふふ。

造はかなり大型で縦が9センチ越え、中低になった撫丸形。変化地の平地に福禄寿と波濤を象嵌しているようです。裏面側の左下に波濤を被っている四角い流木のような物が彫られていますが、空洞というか隙間が空いています。朽込だと思われますが、中まで隙間があるということは、この盛り上がった部分は本体とは別の地金を鑞付か鍛着した痕跡でしょう。(一般的に平地より高い紋の造込は大概この方法です。なんせ無駄がなく合理的です。) これとは別に山銅か素銅を象嵌し色絵を施した所作があります。顔と帯の一部そして露象嵌は銀。帯の一部と足に金色絵を施しており、やることはやっているようです。平地は変化地なので凸凹しており時代は古そうに見えますが、江戸後期の作でしょう。この手の作、極はやっぱり正阿弥となるのでしょうか。あとは地方作ということぐらいしか私の薄学では言えません。

それにしてもこの光景、どう捉えたら良いのか・・・波間の流木はもしかして経巻か本? それが流されてしまってウロウロしている様?・・・でも、長寿を表す福禄寿の趣旨からは外れているし、波間の物は一体何なのか? も〜、絵柄自体が漫画チックですから一種のパロディとして楽しむのも一理ありますね。「何とかクエスト」というゲームのワンシーンで決着したとところです・・・『ポポポポポン!!〜〇〇は河岸でウロウロする仙人に出会った」・・・これ以降はみなさんが勝手に創作してください。