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kozuka symbol

枝菊図(無銘・古金工)

商品番号:KZ-014

小柄 保存刀装具 桃山期 桐箱入

40,000円

赤銅七子地 高彫 金袋着 銀露象嵌

長さ:9.80cm 幅:1.49cm 高さ(紋部最大):0.78cm 重さ:36.51g

一目で笄直を疑わせる造をした本小柄。真っ先に確認しにいくのは飾色の所作・・・袋着です。いや、紋の裾に金板を挟み込んだ所作を発見、これはウットリの可能性が高くなりました。随分と剥がれ落ちて見えますが、これぐらいの剥がれはなんのその、室町後期はあろうかという本作に若き日の華やかな装飾を求める方が野暮というものです。それに本小柄はかなり使い込まれた実用品、丸味を帯びた紋の状態を見てもわかる通り全体を通してスレによる磨耗が見られます。特に指先の一番かかる小口あたりの七子なんか磨地風に減っています。そこに凹んだ疵が一つ、打疵かそれとも小刀穂の緩みを押さえるためにあえて打ったのか、ちょっと残念な疵です。ま、私にとっては大きなマイナス点ではありませんが、みんさんは評価に反映していただければそれで良しです。

おや、紋を見ていたら露象嵌は銀ではないですか。んー、銀ですか、この所作を考慮して制作時代を桃山期まで下げるのが無難かと・・・そういえば、紋はかなりでかいし腰も台地のように高い。豪華かで賑やかな桃山期の作と整合します。紋の彫口は鋤出風の作行、古美濃風ともとれますが鑑定書の極は古金工です。結構アバウトな紋の作風からは、秋草などの混み入った作行が特徴である古美濃ではないと日刀保さまは判断したようです。同感です。それにウットリですからね・・・古美濃にウットリの作例は少ないですからねー。後藤家には行けないのか?という見方もありますが、それは難しいでしょう。デザインにしても彫口も異なります。山高く谷低くはなっていますが、陰影が変化に乏しく横からの形状は大地のように平ったい彫口です。

造は二枚貼合構造に地板嵌込。地板は笄の転用ですから紋は無垢の高肉彫です。なので手にするとズッシリと重さが伝わってきます。他には、赤銅地の色合いは僅かに赤みを帯びており、この風合いも後藤家には極められない見所で紋際の七子粒もちょっと不揃い気味。小口と戸尻の両端部分は笄直なので七子地を打ち直しており、紋際の七子粒の形状とは明瞭に異なっています。・・・枝菊という可愛らしい絵柄とは裏腹に、見た目がどっしりと構えた本小柄。そして笄直独特の古風な姿もまたいいものです。でもなぁ〜化粧が崩れた肝っ玉母さんのような本作、好みの方がいてくれたら良いのですが・・・。