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kogai symbol

秋草に鳥図(無銘)

商品番号:KG-010

笄 桃山期 桐箱入

30,000円

山銅七子地 高 金鍍金

長さ:23.7cm 幅:1.46cm 高さ(紋部最大):0.65cm 重さ:60.75g

いわゆる時代笄と呼ばれる古い笄のご紹介です。もう、皆さんお判りになっていると思いますが、本笄は室町後期から桃山期にかけての典型的な作域を示しています。まずは長さ、大振です・・・23センチを超えてあと3ミリで24センチ、時代笄の中でも最長クラスです。う〜む、デカい! 幅も1.5センチに迫る1.46センチあります。んで、体配はというと、ふっくらと盛り上がった豊かな姿・・・これです、これが時代笄の大きな特徴でもあるのです。もちろん、この体配で地金が赤銅となれば、ほとんどは高級な上手作、俗に言う古笄と呼ばれる類です。残念ながら本作の地金は山銅、典型的な数物と呼ばれていますが、その存在感と古雅な風合いは江戸後期のやわな下手作にはない魅力があります。ただ、注意すべきは時代笄と呼ばれている中には、江戸期に入ってから作られたものがかなりあることです。その区別は・・・・あ、それは該当する作を入手して紹介するときに改めて呟きます。あと、本作を室町期ではなく桃山期とした理由も。むふふふ・・・時代笄をすべて一緒くたにして、桃山期だ室町期だと鵜呑にすることには疑問があります(なんちゃって時代笄に注意!!)。

画題にいきましょう。本笄の画題はちょっとした変形版。時代笄の中で数が多いのは栗に栗鼠、牡丹に獅子、何かの葉っぱが密集したものなど、植物が目立ちます。もちろん倶利伽羅に龍もあります。本作は秋草に鳥。意外に多そうですが、笄では少ないと思います。秋草ですから見た目には美濃風です。よくあるのは秋草に蝶でしょうか・・・ま、蝶を鳥に置き換えただけの本作なので、大した差別化にはなりませんね。美濃風とくれば鋤出彫なのですが、本作はその傾向はあまり感じられず、古金工の手合いです。

状態ですが、欠損はないようです。ただ、竿部に錆によるものか肌の荒れた感じの箇所が所々に見られます。時代を考慮すれば当然と言えば当然の状態です。ここらは皆さんの価値観でご判断をお願いします。因みに色絵は鍍金です。蕨手も鍍金で、後補の所作ではなく最初から飾色されていたと思われます。そこも踏まえての総体的な作域は、古金工による下手作の中クラス・・・合っていると思いますか?