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瓦に烏図(無銘・古奈良)

商品番号:MK-021

目貫 江戸前期 保存刀装具 桐箱(落し込み)入

70,000円

山銅地 容彫 素銅象嵌

表目貫/長さ:2.87cm 幅:1.36cm 高さ:0.53cm 重さ:4.20g

裏目貫/長さ:2.66cm 幅:1.61cm 高さ:0.58cm 重さ:5.85g

珍しい古奈良の極がついた本作(珍しくないですか?私だけかな・・・)。奈良派の初代・利輝、二代・利宗、三代・利治の頃ということですから、江戸初期にあたる寛永から万治あたりのそれなりに古い作なわけです。奈良三作(利寿・安親・乗意)の時代ではありません。彼らは新奈良の系統で、古奈良はその前の時代、利寿・安親・乗意らの師匠筋にあたります。古い極とされますから当然、無銘です。もしかして本作は初代から三代までの誰かの可能性もあるのです。ただし、日刀保様の流派の区分を確認したわけではないので、どこまでが古奈良なのかは自助努力でご確認を(もちろん、用あって日刀保様へ出向いた際には確認して参ります)。

はい、妄想はここまで・・・本目貫、江戸初期の作としてみて良いのかどうか・・・地板の厚み、弱い圧出、デフォルメの形状からは江戸中期の作域。よくて江戸前期に思えるのですが。まあ、町彫の作ですから後藤家の家彫と較べてはいけませんね。フォルムの斬新さも地板の造込も当時の一般的な作例に当てはめてみるのはナンセンスなのかもしれません。

造込は無視して彫口はというと、これは褒めたいと思います。繊細な彫とリアリティある表現力は上手で、目玉は叢なく小さな素銅の玉を埋め込み、烏の精悍な表情を出すことに成功しています。デザインも凝っていて、瓦から様子を伺っているような構図は江戸の街並みを連想させます。この瓦、おそらく武家屋敷のもののようで、表目貫の瓦の文様はよく判りません(龍のような?)が、裏目貫の瓦には桐紋が彫られています。あとは寺社仏閣の屋根も考えられます。・・・このように、本目貫はあまりみない絵柄からすれば注文作だった可能性は十分にあり得ます。

ふ〜、町彫の時代極と流派極は難しいものです。私の薄学を揶揄して楽しんでいただけたら幸いです。