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唐花に羊図(無銘・古金工)

商品番号:MK-044

目貫 江戸前期 保存刀装具 桐箱入

40,000円

山銅地 容彫 金色絵

表目貫/長さ:4.34cm 幅:1.43cm 高さ:0.68cm 重さ:7.74g

裏目貫/長さ:4.36cm 幅:1.42cm 高さ:0.62cm 重さ:5.84g

表題を鑑定書のママ表記しましたが、本目貫に彫られているのは山羊です。山羊とすべきところを「山」の字を書き忘れたのでしょう。まさか本当に羊だとみて書いたわけではないでしょうからお許しください(日刀保様に代わって謝罪いたす次第・・・んー私は優しい)。

てなわけで、本目貫の画題は唐花に山羊です。山羊はいいとして唐花って知ってます? 私は数年前に知ったのですが、この唐花、実は架空の花です。中国から伝わった紋様のことで、花弁の枚数は決まりはなく形状もバリエーション豊かです。本作の花弁は先っぽがクルッと丸まって、外周の蔓と一緒になって総体に唐草風のデザインになっているようで、エキゾチックというかちょっと独特の異風感があります。その背景に山羊が乗っかっているのですが、この組み合わせ、なんの脈絡もないような?・・・おそらく、ないでしょうね。意味合いがあるのなら知りたいところですが、これっぽっちも浮かびません。まあ、古い時代の金工のデザイン、粗探しというより意外性を称えましょう。

造は山銅地の容彫。山羊と花の一部に金色絵を施しています。正確には焼付の金色絵ではなくアマルガムの金鍍金です。なので鑑定書にある古金工という極は整合性が取れます。もし、焼付の金色絵であれば、時代は江戸前期以降になるわけで、日刀保様は当然それを承知の上で金色絵と表記したのでしょう(ふふふ)。と、肯定しながらもこの目貫の制作時代は古金工の時代区分である桃山期以前ではなく、江戸初期だろうと思われます。・・・まず、地板が薄いというほどでもなく、際端の腰高の調整を考慮してもまあまあの厚み。外形もやや横長。反論する見所としては抜孔をしっかり空けていること。調整したとはいえ腰がかなり高いこと。・・・う〜ん、ここは間をとって桃山期と江戸最初期の端境期で誤魔化しましょう。

裏行の圧出がちょっと変わっていて、随分と細かな凹凸がみられます。かなり細い鑚で調整したのか、型から出してほとんど手を加えなかったのか・・・ザラザラの肌がそのまま露出している感じで、あまり見られない質感です。足は取れていますが角棒だったようで、この所作も私が桃山期に極めきれない理由の一つです。彫口は総体に陰影が濃く悪くはありませんが、材質も含め当時の中級品といったところでしょうか。